2008年11月16日

緊急抗議声明

緊急抗議声明


 11月13日、警視庁渋谷警察署の警察官が、渋谷駅周辺や区立宮下公園の野宿者に対し、写真撮影、指紋採取を強行した。私たちは、渋谷署による野宿者への極めて差別的なプライバシー侵害、人権蹂躙行為について、怒りをもって抗議する。

 当日、午後2時頃、2名の制服渋谷署員が、宮下公園のテントを一軒、一軒回り、そこで居住する野宿者に「救急車に運ばれた時、名前がわからないと困るから」、「追い出しとは関係ないから」と話しかけ、氏名、本籍地などを聴取し、さらには写真を撮影、指紋を採取した。テントに居合わせた野宿者のほとんどが応じさせられた。同時間、渋谷駅前や国道246号沿い駅ガードの野宿者も渋谷署員により写真、指紋を取られた。渋谷署員は一応任意という体裁をとったというが、突然警察官に囲まれ、「協力」を求められればなかなか拒否はできず、強制に等しい。この間の政策的な治安管理強化の嵐の中で、日常的に警察官による職務質問や交番への連行で荷物や身体の捜索を強要されている野宿者にしてみればなおさらである。そもそも今回のような警察の情報収集活動は何の法的根拠もない。同じ理由で警察がアパートや持ち家など「家のある」人から写真、指紋を取ることはありえず、「家のない」野宿者だけを対象にした極めて差別的、恣意的なプライバシーの侵害である。絶対に許すことはできない。

 かつて野宿者を「犯罪予備軍」として警察による写真撮影、指紋採取が当たり前のように横行していた。しかし度重なる当事者や支援団体からの抗議とともに、重大な人権侵害にあたるとの社会的批判を浴び、職質や同行の強制は依然としてあるものの、写真撮影や指紋採取は目立ってなかったし、渋谷でもここ最近はなかった。この時期、渋谷において旧態依然とした人権蹂躙行為を強行したことは、野宿者=「犯罪予備軍」とする警察権力の差別的治安対策が根強く踏襲されていることを示すとともに、この1年来、渋谷で吹き荒れている野宿者に対する追い出し・排除の動きと決して無関係ではあるまい。

 昨年10月、渋谷駅国道246号沿いガード下の住民団体による追い出し策動、12月、渋谷駅地下の東急電鉄による殺人的追い出し、今年7月、渋谷駅周辺の東急百貨店の東急百貨店による洞爺湖「G8サミット」警備に便乗した追い出し。さらには今回の攻撃の直前、今まで落ち着いていた渋谷駅地下で警備員による追い出しの強化。いずれも当事者たちは生きるために粘り強く攻防を続けている。

 そしてその最中の5月、宮下公園のスポーツ用品大手企業ナイキによる大規模改修計画が発覚した。ナイキが数億かけてスケートボード場やオープンカフェなどを新設し、渋谷区に施設命名権料を払って「ナイキ公園」に名称を変更するという計画。これが実現されると宮下でテントを張っている約30名の野宿者の生存と生活の基盤が奪われ、10年以上続けてきた渋谷の夏まつりや野宿者の命を守る越年闘争ができなくなる。さらに本来、公共の場所であるはずの公園を「商業スペース」に転換することによって、一服したり食事したりする憩いの場や、長年、運動団体が集会やデモをするために利用してきた表現の場が喪失してしまう。私たちは区長と一部区議のトップダウンによるこの計画を阻止するため、様々な立場から計画に反対する有志とともに、6月、「みんなの宮下公園をナイキ化計画から守る会」を結成。以降、7月、「G8サミット」北海道現地闘争と呼応するナイキ本社行動、8月、これで最後にしないための盛大な夏まつり、9月、10月、2波にわたる宮下公園での集会、デモなどを取り組んできた。これまでの闘いにより、ナイキも渋谷区も確実に追い詰められている。

 今年6月の副都心線開通、4年後の東横線の地下化など渋谷駅を中心にした巨大な再開発計画が進められており、宮下公園の「ナイキ化」も含め、渋谷の野宿者に対する一連の追い出しは明らかに連動している。今回の渋谷署による攻撃もこれらの計画に「邪魔な」渋谷の野宿者に対する圧力に他ならない。計画によって巨利をむさぼろうとする東急やナイキといった一部の大企業とそのおこぼれを預かろうとする渋谷区長とその取り巻き区議会議員、そしてそれらの意図に忠実な番犬としての暴力装置である渋谷署、まさに民−官−警一体となって野宿者を追い出し、野垂れ死にを強制しているのだ。
 私たちは今回の渋谷署による野宿者の写真撮影、指紋採取攻撃に対して厳重に抗議するとともに、違法かつ不当に収集した野宿者の個人情報の破棄と真摯な謝罪を求める。また野宿者の生存と生活を守り抜くため、渋谷や全都、全国の仲間とともに闘い続ける。

                      2008年11月15日

渋谷・野宿者の生活と居住権をかちとる自由連合(のじれん)
対都行動を闘う全都野宿労働者行動実行委員会(全都実)
連絡先 東京都渋谷区東1−27−8 03−3406−5254


posted by 全都実 at 10:55| その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月12日

渋谷駅地下の野宿者追い出しに抗議の声を!!

以下、のじれんホームページ(のじれんアップデート)より転載です。
 12月2日夜、東京・渋谷駅地下において、約50名の野宿者が突然、東急電鉄の警備員によって追い出されました。「地下鉄開通」、「テロ対策」を理由に強行された今回の追い出しは、何の当事者への告知も話し合いもなく、また「ホームレス特別措置法」11条にある「公共施設の適正化」の際の「施策との連携」すら取っていない強制的なものでした。厳寒の冬、わずかな時間ながら暖のとれる数少ない寝場所を奪うことはまさに殺人行為と言えます。
 東急電鉄による野宿者強制的追い出しに対して、下記の抗議声明への賛同と東急電鉄への抗議行動を呼びかけます。年末の忙しい中、緊急なことで申し訳ありませんが、ともに抗議の声をあげていただければと切に願います。

抗議声明を読む
posted by 全都実 at 11:30| 強制排除 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

路上から居住権を!12月行動宣言

 東京東部圏では、12月8日から、路上から居住権を獲得するための一連の行動が開始されています。詳細は山谷労働者福祉会館ホームページをご覧ください。

12月行動宣言を読む
posted by 全都実 at 11:20| 生活保護 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月31日

2007年8月23日 墨田区が野宿の仲間の小屋を破壊!抗議の声を寄せて下さい!

 先週23日、東京・隅田川の桜橋高速下デッキにおいて、墨田区土木管理課の職員が大勢の警察を動員した上、法的手続きも一切なしに仲間のテントを破壊するという事件が起こりましたので報告させていただきます。
 また、このような暴力を二度と許さないためにも、多くの皆様に事態を知っていただき抗議の声を寄せていただきたいと考えています。
よろしくお願いいたします。

■事実経過
 隅田川では、台東区、墨田区、東京都がそれぞれ定期的に特別清掃(通称「かりこみ」)という業務を行っています。これは、清掃を名目に野宿の仲間に小屋やテントを移動させ、移動せずその場に残っていれば撤去・処分するというもので、23日もこの特別清掃の日にあたっていました。

 桜橋の仲間たちは毎月、朝早くから自らの小屋や荷物を移動させ、この特別清掃に対応してきました。小屋を畳んで移動する仲間もいれば、小屋を畳まずそのまま動かす仲間もいました。何ヶ月もの間、このような形が続けられてきており、この日も例月通り、清掃が行われるものと誰もが信じて疑いませんでした。
 ところが、墨田区土木管理課はこの日に限って突然、仲間たちに小屋を移動させるだけでなく畳むよう指示してきました。
 「清掃をきちんとするために小屋が畳んであることが必要だから」というのがその理由で、「小屋を畳めというのは、一週間前の告知のときに伝えてある」などと主張していました。(しかし、1週間前になされたのは通常の特別清掃を告知する貼紙で、はっきりと口頭でその旨聞いたという人もいません。)
 私たちは『今日になって、いきなり「小屋をつぶせ」とはどういうことか』『なぜ小屋を畳む必要があるのか』と理由を問うたのですが、役人は質問に答えずに、その場で警察に電話し、制服私服含め30人近い警官がデッキに来るところとなりました。役人は警官と連絡を取りながら、「端から小屋をつぶしていく」と宣言し、実際にその行為を強行しました。
 解体に際し、役所は小屋の所有者を特定しようとしました。私達はそれには応じず、解体に同意しない旨をはっきりと伝えました。結果、土木課の職員は、その場に不在だった仲間の荷物を含め3軒の小屋/テントを、仲間の抗議の声の中、解体しました。また、この3軒以降、15名の仲間が区職員及び警察の監視の下、手ずから小屋を畳むことを余儀なくされました。

 区職員らはその後、荷物の回りを消毒していましたが、小屋が畳まれた状態であろうが建ったままであろうがまったく関係ないような作業で、「小屋を畳め」という指示は明らかに嫌がらせ目的と思われます。
 また、作業終了までの間、民事不介入」のはずの警察が「小屋をたため」と言ったり、そのほか暴言を吐いていました。

 30人ほどの当事者で、抗議しながら一部始終を見届けたのですが、
「こんな経験初めてだ。信じられない。」
「あの光景が頭から離れない」
と大きなショックを受けています。
 小屋をつぶされた仲間、自ら小屋を畳まざるを得なかった仲間の悔しさは計り知れません。
私たちは30日、墨田区役所を訪れ改めて抗議の意思を伝えてきました。

■ ■ ■


 隅田川では、04〜05年に都区によるホームレス地域生活移行支援事業が行われて以来、既存のテントの追い出し、新規テント建設に対する厳しい規制、小屋を持たない仲間に対するガードマン巡回による睡眠妨害など、様々な形での野宿者排除が行われてきました。中でも今回の事件を起こした墨田区土木管理課は、当時とりわけ突出した追い出しを行っており、墨田区の管理する地区ではテント、小屋がけが激減しました。
 それに対して05年以降、野宿の当事者が集団野営や小屋建設などで抵抗をはじめ、都・区の追い出しを跳ね返すようになってからは、墨田区も目立った動きをしてきませんでした。

 現在、隅田川では2度目の地域生活移行支援事業がほぼ終了し、テント・小屋の数はさらに減少しました。墨田区の管理区域でも、小屋の集住地域は残すところあとわずかとなっています。
 また、近年隅田川周辺地域は、新・東京タワー建設に伴う観光再開発が構想されています。
 そこには再開発のもと野宿者を一掃し、貧困者が身を寄せ合い暮らす地域を、富裕層相手の観光地、商業都市に作り変えようとする目論見が見え隠れします。
今回の墨田区の暴挙は、このような背景のもと行われました。
 私たちはこれを、今回限りの突発的な事件ではなく、これから先に続く野宿者排除や、貧困者を切り捨て富裕層のためのまちを作ろうという流れの皮切りと捉えています。
 今後の動向にご注目をよろしくお願いします。

■皆様へのお願い

・このような暴挙を行った墨田区土木管理課に抗議の声を寄せて下さい。
【抗議先】
 土木管理課占用担当  
 電話: 03-5608-6282
 ファックス: 03-5608-6410
 メール: KANRI@city.sumida.lg.jp

・私たちは、この件に対する抗議のみに終始することなく、これから先、都や区そして資本が目論む隅田川周辺地域の観光再開発や、そのもとでの野宿者一掃、貧困者の生きる場を奪う動きに対して、抵抗を準備しています。今後の取り組みに、ご支援とご注目、そしてご参加をよろしくお願いいたします。
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posted by 全都実 at 23:59| 強制排除 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月25日

「ホームレス」は減った!?「貧困」にも「排除」にもNO!7.27集会に180名が参加

●「ホームレス」と「ネットカフェ難民」とでは問題の根が別?
 「ホームレス」を事実上「テント生活者」に限定し、野宿労働者の追い出しにおスミつきを与えている「ホームレス自立支援法」。今年はこの法の見直し年に当たります。
 すでに国は全国調査を終えており、「自立支援施策が功を奏した、ホームレスは減少、問題は解決しつつある」とデマを流しています。カタチのみの施策と引き換えにテントの撤去を進めてきただけなのに、です。
 マスコミは国にならい「ホームレスの次はネットカフェ難民」と世論の関心をズラしています。その過程で「ホームレスとネットカフェ難民とでは問題の根が別」とのキャンペーンを盛んに繰り広げています。本来「ホームレス」とは「住居が不安定な状態」を指し、語の正確な意味からして「ネットカフェ難民」も「ホームレス」といえます。
 分断を越え「層」としての「ホームレス」の存在を浮かび上がらせていかなくてはなりません。黙っていれば法がまともに見直されることも、法の見直しにスポットが当てられることもないでしょう。今こそ野宿労働者を支援しているグループが危機感をもち、互いに結びつくときです。私たち「全都実」が、都内の各グループに7.27集会の開催及び同実行委員会の結成をよびかけたのはこんなモチーフからでした。

●7.27集会への賛同、参加、注目、ありがとうございました
 集会当日、新宿・角筈区民ホールにつめかけたのは実に180名。私たちの予想を上回る数字でした。
20070727-1.jpg20070727-2.jpg 内容も盛りだくさん。笹沼弘志さん(静岡大学教員)の「ホームレス カウントされない命と社会的排除」と題する講演。全都各地の野宿労働者支援グループからの発言。なかでも今年9月、工事を名目とし追い出しが目論まれている江東区・竪川河川敷公園の当事者のアピールは衆目を集めました。そしてフリーター全般労働組合から「日雇派遣」が直面している問題、釜ヶ崎医療連絡会議から大阪市の住民票削除に対する批判が提起されました。「反貧困ネットワーク」の事務局からも発言をいただきました。まとめとして、8月、「ホームレス自立支援法」の監督官庁である厚労省へのアクション、7.27集会を引き継ぐ「8.31の集い」(18時〜角筈地域センター)への参加がよびかけられました。
 7.27集会から夏の取り組みへ。闘いはこれからです。
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2007年07月14日

7・1東京集会宣言

7・1東京集会宣言
「人間らしい暮らしを求めてつながろう」

 私たちは、すべての人が人間らしい暮らしができる貧困のない社会に生きたいという共通の願いを持っています。そのために、声を上げ、互いに広くつながることを目指して、この集会に全国各地から参加しました。
 今、貧困は急速に拡大しています。働いても働いても苦しい生活しか送ることのできない人が急増しています。就学援助を利用せざるをえない世帯、貯蓄ゼロ世帯、多重債務者、ホームレスの人など、貧困にあえぐ人が増大しています。先の見えない不安が広がり、自殺者は、ついに9年連続で3万人を超えました。
 私たちは、貧困の拡大を傍観し、容認する社会であってはならないと考えます。人々にガマンを強い、市民の連帯を分断しようとする力に対抗し、次のとおり訴えます。
 第1に、貧困の急速な拡大の大きな要因は、雇用の破壊です。政府は、自由競争、経済成長を重視して、労働規制を緩和しました。企業は、「必要な時だけ使い、いらなくなれば使い捨てる」「出し入れ自由」の労働力を確保するため、派遣、パートなどの非正規雇用化を急速に進め、1998年から2006年までの8年間に、460万もの人が正規雇用から非正規雇用に置き換えられました。その結果、大企業が史上空前の利益をあげる一方で、低賃金や短時間・短期の細切れ雇用が蔓延し、多くの人々が低所得に苦しむようになりました。残された正社員は、自らが非正規雇用に切り替えられる不安の下で過酷な長時間労働を強いられ、過労死の増加という深刻な事態を招いています。私たちは、このように、人間を使い回し、使い潰す雇用の破壊と、その犠牲を踏み台にして利益をあげるという不公正な社会のあり方に、もうガマンできません。
 第2に、こうした状況において、人々の暮らしを支えなければならないはずの社会保障が機能していません。医療費、年金、介護費用などの自己負担が増加する一方で、年金、雇用保険、生活保護の老齢加算・母子加算などの給付が削減されており、相次ぐ負担増と給付削減によって社会保障が切り崩されています。それに追い打ちをかけるように、保護基準の切り下げ、児童扶養手当の縮減など、さらなる切り崩しが行われようとしています。また、「自立支援」の美名の下に、障害者、ホームレス、生活保護世帯が福祉から労働市場へと体よく追い出されている現状があります。そのため、収入の低下や失業が生活の崩壊に直結し、どこまでも落ちていく「底抜け」の状態が作られています。私たちは、このような社会保障の破壊に、もうガマンできません。
 第3に、貧困は世代を超えて拡大しています。就学援助の利用割合が高い東京都足立区のある小学校では、クラスの3分の1の子供たちが、将来の夢を作文に書けず、自分が成長してどんな大人になりたいのかイメージできませんでした(朝日新聞)。未来を担う子供たちから伸び伸びとした夢を奪う社会に未来はありません。今を担う私たちには未来に責任があります。私たちは、未来を破壊する広がる貧困に、もうガマンできません。
 第4に、貧困を拡大させた政治的・社会的責任が、巧妙に、個人の自己責任の問題へと転嫁されています。貧しいこと、報われないことは、自己責任であり努力が足りないからだと喧伝されています。そのため、貧困に陥った人は、「競争に勝てない」自分を非難し、声をあげられません。外へ向かうべき怒りは、自分の内面を攻撃し、自己否定をもたらし、生きる自信や心の健康を奪っています。しかし、厳しい競争に曝され。真面目に働いて努力しても多くの人が報われない社会構造が作られている中で、自己責任論を強調して貧困を切り捨てるのは間違っています。私たちは、政治的・社会的責任の問題を個人の責任へと押し付ける「まやかしの自己責任論」に、もうガマンできません。
 貧困を拡大させる力は、大きく、しかも巧妙です。「働いている人より働けずに生活保護を受けている人の方が収入が多いのはおかしい。だから保護基準を最低賃金レベルに下げるべきだ」といったように、巧みに世論が誘導され利用されています。その結果、民意が分断され、市民の対立が作られ、下へ下へと落ちていく構造が生み出されています。私たちは、このように、巧妙に仕組まれ、作られた対立に惑わされません。私たちは本当は一人ではありません。今こそ、労働、福祉など個々の問題の枠を超え、また、政治的立場を超えて、人間らしい暮らしを求めてつながり、誰もが一人の人間として尊重される公正な社会の実現に向けて、貧困に抗するネットワークを広げて大きなうねりをつくりましょう。
posted by 全都実 at 01:13| その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

7・1反貧困集会・デモに参加

 7月1日、社会文化会館で行われた、「もうガマンできない!広がる貧困 人間らしい暮らしを求めてつながろう」7・1集会が行われ、全都実の仲間をはじめ、野宿の仲間や支援者も多数参加した。
 会場いっぱいに630人が参加した集会では主催者の宇都宮健児弁護士の発言に続いて、2部構成で行われ、第1部「作られた対立を越えて」では小学校の非常勤補助教員として働く人や、在日外国人の無年金問題を訴える人、「多重債務」被害者の人、ファミリーレストランで働き過労死した夫に変わって裁判を闘った人、スポット派遣の問題を訴えたグッドウィルユニオンの仲間など多くの仲間が貧困の現実を明らかにした。20070701-4.jpg
 第2部の「<貧困>問題に取り組まない政治家はいらない!」では、派遣労働ネットワーク、首都圏青年ユニオン、フリーター全般労組、働く女性の全国センター、作家の雨宮処凛さん、しんぐるまざあず・ふぉーらむなど17団体が発言、野宿者運動からは、地域生活移行支援事業裁判を支える会が東京都の同事業(3000円アパート事業)の問題点をうったえ、裁判の報告を行った。さらに大阪の仲間が釜ヶ崎の住民票取り上げ問題について発言した。
 最後に集会宣言「人間らしい暮らしを求めてつながろう」を採択してデモに出発した。
 国会周辺は日曜日とあって人通りは少なかったが、マスコミなどの注目も集め、最後まで元気にデモを闘った。
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posted by 全都実 at 00:49| その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年06月05日

6/2死刑反対集会・デモに参加

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 安倍政権の下で死刑執行が相次いでいる。長瀬法相は昨年のクリスマスに続いて5月にも死刑を執行し、現政権下での死刑執行は7名となった。国会開催中の執行は前代未聞のことだ。長瀬法相は在職中に「10人処刑する」と豪語しているとも言われ、予断を許さない状況が続いている。
 また、死刑や無期懲役などの重刑判決が増えている。2年後の裁判員制度導入を見込んで、重刑の実績を積み上げていこうとしているとの見方もある。マスコミを含め「悪いやつは死刑にしてしまえ」という風潮の中で、裁判員制度が導入されればそのような感情が判決の中に持ち込まれることになるだろう。
 現に、殺人事件の弁護をしている弁護士などに対する脅迫なども起きている。日弁連にも脅迫文が銃弾と共に送られてきたという。
 厳罰化によって犯罪が減っているんだろうか。「働きたくても仕事がない」「一生懸命働いても、まともに喰えない」こんな「生きにくい」世の中を変えていかなくては犯罪が無くなっていくことはないだろう。
 6月2日は綾瀬駅のそばで集会を行い、小菅拘置所の横を通るコースをデモした。山谷、隅田川からも沢山の仲間が参加した。
「戦争と死刑」国家による人殺しに反対しよう!。
posted by 全都実 at 01:20| 対東京都連続行動 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年06月01日

5月22日、上野労基署抗議行動

 上野公園で野宿しているAさんは家屋の解体工事に従事したが、賃金は、一部を前払いされた以外は未払いのままになっていた。約束通りに払ってもらおうとすると、解体工事会社の社長は、「働きが悪い」などと難癖をつけ、行方をくらました。
 元請けを探し出し、そこから社長を見つけ、2ヶ月後に上野の労働基準監督署で交渉したが、社長は、「一緒に働いた全員(この人たちも不払い)を連れてこなければ払わない」などと言い放った。驚いたことに労基署の職員はその交渉の場に立ち会っていたにもかかわらず、それを黙認した。
 こんなことは許せないと、5月22日上野の仲間を中心に約30名で労基署に対する抗議行動が取り組まれた。当然だが労基署の課長は元請けに未払い賃金を支払わせることを約束した。
 「元請け責任」というのは「建設業法」(第41条)に明記されている、元請け業者が負うべき義務なのだ。
 野宿の仲間を食い物にするこのような業者や、本来このような業者を取り締まらなくてはならない労基署の怠慢を許しておく訳にはいかない。
 「ホームレス問題」とはホームレスの問題ではなく、働きたくても仕事がない、あるいは働いてもまともな賃金をえられない、つまり、失業と貧困の問題に他ならないだろう。
 これは優れて今日的な問題であり、野宿者運動だけで解決できる問題ではない、派遣やアルバイトなど立ち上がり始めた多くの仲間と共に私たちはこの問題に立ち向かっていく。
posted by 全都実 at 23:35| 対東京都連続行動 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

上野の〈炊き出し〉の転換

 山谷争議団・反失実は、全都実としての都庁前等での取り組みに呼応して、昨年12月から、隅田川・山谷での取り組みを大きく転換してきた。なかでも、隅田川と山谷(城北労働・福祉センター前)で行なってきた〈炊き出し〉を共同炊事へと転換したことは、仲間同士の関係のあり方を(タテの関係からヨコの関係へ)変え、ヨリ多くの仲間とのつながりをつくるうえで、非常に大きな意味があった。
 隅田川・山谷でのこの転換の成果をふまえ、山谷争議団・反失実が上野で長年行なってきた〈炊き出し〉も、この春から、共同炊事的なものへと転換が始まっている。具体的には、〈炊き出し〉に並ぶ「行列」を無くす(集まった仲間全員でテーブルを囲む)、仲間たちが自分でおかずを「もう一品」(最近では野菜の即席漬け)作る作業の場を設ける、食事後に「よりあい」を持つ、等々の試行錯誤が積み重ねられてきている。そうした積み重ねを通して、着実に、上野の仲間の間にも、新たなヨコのつながりが生まれてきている。そして、そうしたつながりを基盤として、仲間が直面している様々な矛盾(賃金不払いや労災もみ消しを繰り返す悪徳人夫出し業者/飯場の横行や、公園などからの追い出しの動きなど)に抗するたたかいが展開されてきている。
posted by 全都実 at 12:17| 共同炊事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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