2007年07月14日

7・1東京集会宣言

7・1東京集会宣言
「人間らしい暮らしを求めてつながろう」

 私たちは、すべての人が人間らしい暮らしができる貧困のない社会に生きたいという共通の願いを持っています。そのために、声を上げ、互いに広くつながることを目指して、この集会に全国各地から参加しました。
 今、貧困は急速に拡大しています。働いても働いても苦しい生活しか送ることのできない人が急増しています。就学援助を利用せざるをえない世帯、貯蓄ゼロ世帯、多重債務者、ホームレスの人など、貧困にあえぐ人が増大しています。先の見えない不安が広がり、自殺者は、ついに9年連続で3万人を超えました。
 私たちは、貧困の拡大を傍観し、容認する社会であってはならないと考えます。人々にガマンを強い、市民の連帯を分断しようとする力に対抗し、次のとおり訴えます。
 第1に、貧困の急速な拡大の大きな要因は、雇用の破壊です。政府は、自由競争、経済成長を重視して、労働規制を緩和しました。企業は、「必要な時だけ使い、いらなくなれば使い捨てる」「出し入れ自由」の労働力を確保するため、派遣、パートなどの非正規雇用化を急速に進め、1998年から2006年までの8年間に、460万もの人が正規雇用から非正規雇用に置き換えられました。その結果、大企業が史上空前の利益をあげる一方で、低賃金や短時間・短期の細切れ雇用が蔓延し、多くの人々が低所得に苦しむようになりました。残された正社員は、自らが非正規雇用に切り替えられる不安の下で過酷な長時間労働を強いられ、過労死の増加という深刻な事態を招いています。私たちは、このように、人間を使い回し、使い潰す雇用の破壊と、その犠牲を踏み台にして利益をあげるという不公正な社会のあり方に、もうガマンできません。
 第2に、こうした状況において、人々の暮らしを支えなければならないはずの社会保障が機能していません。医療費、年金、介護費用などの自己負担が増加する一方で、年金、雇用保険、生活保護の老齢加算・母子加算などの給付が削減されており、相次ぐ負担増と給付削減によって社会保障が切り崩されています。それに追い打ちをかけるように、保護基準の切り下げ、児童扶養手当の縮減など、さらなる切り崩しが行われようとしています。また、「自立支援」の美名の下に、障害者、ホームレス、生活保護世帯が福祉から労働市場へと体よく追い出されている現状があります。そのため、収入の低下や失業が生活の崩壊に直結し、どこまでも落ちていく「底抜け」の状態が作られています。私たちは、このような社会保障の破壊に、もうガマンできません。
 第3に、貧困は世代を超えて拡大しています。就学援助の利用割合が高い東京都足立区のある小学校では、クラスの3分の1の子供たちが、将来の夢を作文に書けず、自分が成長してどんな大人になりたいのかイメージできませんでした(朝日新聞)。未来を担う子供たちから伸び伸びとした夢を奪う社会に未来はありません。今を担う私たちには未来に責任があります。私たちは、未来を破壊する広がる貧困に、もうガマンできません。
 第4に、貧困を拡大させた政治的・社会的責任が、巧妙に、個人の自己責任の問題へと転嫁されています。貧しいこと、報われないことは、自己責任であり努力が足りないからだと喧伝されています。そのため、貧困に陥った人は、「競争に勝てない」自分を非難し、声をあげられません。外へ向かうべき怒りは、自分の内面を攻撃し、自己否定をもたらし、生きる自信や心の健康を奪っています。しかし、厳しい競争に曝され。真面目に働いて努力しても多くの人が報われない社会構造が作られている中で、自己責任論を強調して貧困を切り捨てるのは間違っています。私たちは、政治的・社会的責任の問題を個人の責任へと押し付ける「まやかしの自己責任論」に、もうガマンできません。
 貧困を拡大させる力は、大きく、しかも巧妙です。「働いている人より働けずに生活保護を受けている人の方が収入が多いのはおかしい。だから保護基準を最低賃金レベルに下げるべきだ」といったように、巧みに世論が誘導され利用されています。その結果、民意が分断され、市民の対立が作られ、下へ下へと落ちていく構造が生み出されています。私たちは、このように、巧妙に仕組まれ、作られた対立に惑わされません。私たちは本当は一人ではありません。今こそ、労働、福祉など個々の問題の枠を超え、また、政治的立場を超えて、人間らしい暮らしを求めてつながり、誰もが一人の人間として尊重される公正な社会の実現に向けて、貧困に抗するネットワークを広げて大きなうねりをつくりましょう。
posted by 全都実 at 01:13| その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

7・1反貧困集会・デモに参加

 7月1日、社会文化会館で行われた、「もうガマンできない!広がる貧困 人間らしい暮らしを求めてつながろう」7・1集会が行われ、全都実の仲間をはじめ、野宿の仲間や支援者も多数参加した。
 会場いっぱいに630人が参加した集会では主催者の宇都宮健児弁護士の発言に続いて、2部構成で行われ、第1部「作られた対立を越えて」では小学校の非常勤補助教員として働く人や、在日外国人の無年金問題を訴える人、「多重債務」被害者の人、ファミリーレストランで働き過労死した夫に変わって裁判を闘った人、スポット派遣の問題を訴えたグッドウィルユニオンの仲間など多くの仲間が貧困の現実を明らかにした。20070701-4.jpg
 第2部の「<貧困>問題に取り組まない政治家はいらない!」では、派遣労働ネットワーク、首都圏青年ユニオン、フリーター全般労組、働く女性の全国センター、作家の雨宮処凛さん、しんぐるまざあず・ふぉーらむなど17団体が発言、野宿者運動からは、地域生活移行支援事業裁判を支える会が東京都の同事業(3000円アパート事業)の問題点をうったえ、裁判の報告を行った。さらに大阪の仲間が釜ヶ崎の住民票取り上げ問題について発言した。
 最後に集会宣言「人間らしい暮らしを求めてつながろう」を採択してデモに出発した。
 国会周辺は日曜日とあって人通りは少なかったが、マスコミなどの注目も集め、最後まで元気にデモを闘った。
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posted by 全都実 at 00:49| その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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