2006年08月22日

2006.8.21(月)東京都庁前の連続行動開始!

「ホームレス地域生活移行支援事業」(三千円アパート事業)を巡って、8/9、公園の会と全都実(準)は東京都に要求書を提出しました。それに対する誠意ある回答を求めて、都内各地の野宿者が都庁前に集まり、8/21(月)から連続行動に入りました。
 私たちの主張の主旨を以下のようなビラにまとめ、都庁前で配布しました。

<転載>
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ホームレス地域生活移行支援事業に異議あり!
人を排除し、路上死を強いる東京都。本当に支援事業と言えるのでしょうか?

 2年前、東京とは地域生活移行支援事業というホームレス対策を始めました。家賃3000円でアパートを提供し、6ヶ月の就労を保障することを華々しく謳ったこの事業によって、都内1190人が野宿生活を終えアパートに入居しました。東京都や事業対象地域の自治体では、これによって野宿者の数が大幅に減った、事業が大きな成果を挙げたと声高に発表しています。

 しかし実際に何が起こったのか、
 そして何が起ころうとしているのか―
 私たちは、もう黙ってはいられません。
 
 事業を利用した多くの仲間たちを待ち受けていたのは、野宿していた頃とさして変わらない苦しい生活でした。
 アパートに入っても仕事がなければ生活は成り立たない。アルミ缶回収など野宿していた頃の仕事はもうできない。それなのに、東京都が掲げる就労支援策はまったくおそまつなものでした。わずか6ヶ月間、月にほんの何日かの仕事を提供され、後は自分で再就職先を探して「自立」しろというのです。就職活動どころか明日の食事もままならない状況で、どうして安定した仕事を見つけられるでしょうか。たとえ見つかったとしても、何の保障もない不安定で低賃金の仕事しかありません。どんなに生活に困窮していても、ほとんどの仲間が生活保護の説明さえされません。苦しい生活の中、アパートから炊き出しに並ぶ仲間、既に路上に戻ってきた仲間が続出しています。

 一方、事業を利用せずテントに残った仲間たちにも恐ろしい事態が待ち受けていました。
 東京都は、事業を利用するか否かは本人の自由、追い出しのための事業ではないと説明していました。ところが、事業と並行するかのように追い出しのための工事計画や執拗な退去勧告、行政職員による恫喝や嫌がらせなどあらゆる形での野宿者排除の動きが次々に起こりました。この動きの中で、意に反して事業の利用を決断する人、耐えかねて遠くへひっそり去っていく人も数多く、ある公園では100軒以上あったテントが1つもなくなってしまいました。テントがゼロになっても、何一つ解決していません。皆、場所を変えてさらに苦しい生活に喘いでいるだけなのです。

 排除されたのは、事業の対象となった仲間たちだけではありません。
 そもそもこの事業は初めから、野宿者のテントが多い都内5つの公園のみを対象として実施されました。しかし都内には、テントの数よりはるかに多く、テントを持たずに野宿する仲間たちがいます。そんな仲間たちは、日夜大きな荷物を抱えて移動し続け、駅や路上に寝場所を求めて段ボール1枚で眠る、そんな最も過酷な生活を強いられているにもかかわらず、事業からも排除されていました。
 行政の支援に頼ることができない以上、自分たちの力で命を繋いでいくためには、生活の基盤となるテントを建てるほか術がありません。それなのに、この事業によって各地で「新規流入防止」が謳われ、新しいテントを建てることは許さないという厳しい規制が行なわれました。さらに行政はがードマンを終日巡回させ、テントを作るどころか、疲れた体を横たえて休むことすら許さないという非道な姿勢を顕にしています。こんな状況下、バラバラに追い散らされて1人ぼっちで寝ていた仲間が少年に暴行を受け殺害されるという事件まで起きてしまいました。

 このように問題の多い事業にもかかわらず、東京都はこの秋にも、都内各所で再び同様の事業を行なおうとしています。前回行なわれた際の内容は改善されるどころか、就労支援も住宅支援もさらに条件が悪くなる可能性があるといいます。また「事業を適用した地域については、より強く適正化(野宿者排除)を行なうことが求められている」と発言する都の職員もいることから、今後事業が行なわれる地域でも、テントに残る仲間たちに対して前回と同様もしくはそれ以上の追い出しが行なわれるのではないかと危惧しています。
 何より一番の問題は、テントを持たずに生活する仲間が再び対策の対象外とされているということです。
 もし本当に野宿者の暮らしや命を守るために対策が設けられたのなら、どんも地域のどんな人でも利用できるものであるはずです。ましてや最も過酷な状況で死と隣り合わせにあるテントのない仲間のことを、真っ先に考えるはずです。それなのにテントの多い地区限定で、しかも説明会もなしに秘密裏に行なわれようとしているこの事業は、一体どういう意味なのでしょう。

 私たちは知っています。東京都の本当の目的は野宿者を支援することではなく、野宿者のテントを見えなくすることだと。事業を利用したい人はアパートへ、路上に残った人は街のどこか見えないところへ、苦しい生活のまま隠されようとしているだけだと。私たちの姿が見えなくなれば、こんなに多くの人々を貧困に陥れた国や社会の責任も見えなくなる。そして、うまくいかないことは全て個々人の責任にすり替え、社会的な保障などしなくても自助努力で解決しろと切り捨てることができる。そんな目論見があるのでしょう。
 このままでは皆、一生路上をさまよい続けて野垂れ死にするか、それとも粗末な屋根と食事を求めて建設現場で搾取されながら働き続けるか、NPO施設で生活保護費をむしりとられながら生きてゆくか、そんな道しか残されていません。

 私たちは、もっと豊かな道を歩むため、仲間同士ともに結びついて都に対し声を上げていきます。これは野宿者だけの闘いではありません。構造改革の名の下に行なわれてきた新自由主義政策によって、多くの人々が競争を強いられ、使い捨てられ、排除され、生きる価値さえ貶められています。今、その矛盾を底辺で最も過酷に背負わされている野宿の仲間たちが自ら起ち上がり、路上から声を上げることで、この社会に暮らすすべての人々に警鐘を鳴らそうとしています。そして皆さんや次の世代の子供たちが、失業や貧困などさまざまな不安に怯えることなく、お互いを認め合い、支えあいながら暮らせる豊かな社会を手に入れるための道を切り拓く一歩を踏み出したいと願っているのです。

* 以下は、8月9日に東京都に提出した要求書の一部
私たちは、要求します。
・ 事業の利用を強要しないこと。野宿の仲間に対する追い出しをしないこと。新規テントの規制をしないこと。
・ 希望者全員が利用できる事業とすること。
・ アパートに在住できる期間を限定しないこと。
・ 臨時就労事業を継続すること。誰でも就くことができ、誰もが生活していける公的就労事業として実施すること。
・ アパート入居後のフォローを見直すこと。各福祉事務所と連携し、背勝保護の適用を促進すること。生活が安定する見通しが立つまで廃止しないこと。
・ 野宿の原因に目をむけ、結果対応にとどまらない対策を根本から講じること。

全都野宿労働者有志/全都野宿労働者連帯行動実行委員会(準)
連絡先:東京都台東区日本堤1−25−11 山谷労働者福祉会館気付
03−3876−7073 zento_nojukusha@yahoo.co.jp
posted by 全都実 at 21:13| 対東京都連続行動 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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